シロアリ防除の薬剤については、時代の経過と変遷の歴史がございます。
薬物や危険物にご興味が無い方でも、字ズラをみただけでも、昔はかなり危険な薬剤も使用されていたと、なんとなくご理解頂けるかと思います。
ヒ素などは、特に大きな社会事件もございましたので、記憶に残られている方もおられるかもしれません。
正直な話、30年以上前には、白蟻のみを効果的に防除できる薬剤が開発されておらず、しろあり専用の薬剤というよりは、農薬を開発して、シロアリに転用していたのが実態としてありました。
そもそもが、家屋に適したものではなく、解放空間の農地などに散布する目的で開発された薬品でしたので、無理があったと言わざるを得ません。
日本は、そういった点で、環境問題の意識は欧米に比べて低いので、流れとしては
まず、欧米で環境問題として問題視され社会問題になり、製造や使用が禁止される→それを受けて、日本のメーカーが自主規制する→かなり遅れて政府が禁止する。
といったような「後手後手」の対応をしてきたのが事実です。
例えば、1例を上げると、私も合成化学薬剤を使用する際はこちらを使いますが、大阪ガスケミカルのキシラモンMCなどは、マイクロカプセル技術を使い、カプセルの中に薬剤を封入しております。カプセルに入っているので、土の中や巣の中で必要なときに効きますので、大気中での揮発を最小限に抑えて、環境や健康への影響を少なくする事ができる技術です。匂いも抑えることができます。
ホウ酸につきましては、当ブログ内でも繰り返し解説しておりますので、是非ご参照願います。
インスタグラムでも、何度も解説を発信しております。
合成化学薬剤にも、安全で優れたものもありますし、そもそも薬を散布しないベイト工法という白蟻防除技術もございます。