白蟻防除施工の工法として、以前にバリア工法のご紹介をさせて頂きましたが、もう一つの工法としてベイト工法がございます。名前の通り、シロアリの習性や侵入ルートに対して薬剤によるバリアを張っていくバリア工法に対し、シロアリの習性を利用しベイト=餌(えさ)を設置して白蟻を駆除していく工法がベイト工法です。
沖縄県のファーブルという白蟻駆除施工会社を経営される岸本善男の著書(太陽出版)
アメリカのベイトシステムを日本に導入するにあたり、日本のイエシロアリやヤマトシロアリに対し駆除成功率を高める為に、31項目のチェックシートを用いて3年間4000物件60000ベイトステーションのデータを集められたそうです。
技術的な部分はもちろんですが、新しい事に挑戦される気概や熱意が素晴らしく、何度も本書を熟読させて頂き、同業者として非常に勉強になり、感謝申し上げます。
ベイト工法のメリット
現実的な問題点
コスト面に関して、説明が必要と思われますが、バリア工法で薬剤を散布するコストに比べて、ステーション自体のコストが高いことと、短いスパンでのステーションの点検が必要になりますので、防除費用としては割高にならざるを得ないです。
たいへん優れた工法であり、施主様の理解を得られた上で費用も頂けるのであれば是非実施させてもらいたい工法です。
私は、ベイト工法の考え方や理論を理解した上で、バリア工法においても活用できる部分は採用させて頂き、被害状況によってはベイト工法とバリア工法のハイブリッドタイプの施工もありだと考えております。