• 兵庫県尼崎市の白蟻防除会社

EU禁止薬剤

以前の投稿で、しろありの薬剤は安全なのかという内容がありましたが、白蟻施工の薬剤はメーカーの自主規制や、政府の禁止、メーカーによる代替薬剤の開発、またその禁止という歴史を繰り返しています。

そして、その薬剤の目的はあくまで、農薬としての使用がメインであり、シロアリ用の薬剤というのは独自に開発されるものではないので、どうしても農薬に対する規制や禁止の影響を受けます。

日本にも養蜂家という、ミツバチを飼育してハチミツを生産する職業がありますが、ヨーロッパでは非常に養蜂業が盛んで、それで生計を立てておられる方がたくさんいます。

いわゆる放し飼いのような状態で、野外のミツバチが蜜を巣に持ち帰って、その蜜を集積して商品にするわけですが、2000年頃から世界各地でミツバチの数が激減するという事件が発生しました。

この情報で、注意して頂きたいのは、ミツバチが激減した理由が、確実に間違えなく農薬が原因であるという証拠はありません。

ただ、科学者が論理的に考えた場合に最も農薬が疑わしい、だから現行で農薬に使用されている薬剤を使用禁止にしようという流れです。

私のような害虫駆除業者が想像しても、ミツバチの生態・行動パターンを考えた際に、開放空地で大量に農薬を散布した場合、ミツバチが影響を受ける可能性は高いと思われます。

市販の殺虫剤で対象として考えられる最大の昆虫はやはり、ゴキブリです。

ゴキブリに関しても様々な薬剤の開発の歴史がありますが、この昆虫は薬剤対抗性というやっかいな問題があり、既存のピレスロイド系などの薬剤に対しては、だんだんと効かない個体が発生してくるという状態でした。

この、ネオニコチノイド系フィプロニルという薬剤は薬剤対抗性を身に着けたゴキブリにも効くということで、市場に広く流通するようになりました。

現在でも日本では、効き目が強いとされる製品に多く使用されています。

ネオニコチノイド系薬剤は、木材への浸透力が高く、シロアリが帰巣したときにちょうど良いタイミングで効くという特性があり、白蟻駆除にとても都合が良いということもあり、しろあり駆除用にカスタマイズされ、たくさんの製品が生まれています。しろあり用の薬剤の現在の主流とも言えます。

ここで私が申し上げたいのは、ヨーロッパで禁止されているような薬剤を、人が生活している民間家屋に使用してもいいのか?という、短絡的な考えにならないでほしいということです。

農地のような開放された空間に広域に散布するのは、ミツバチを含め様々な飛翔する昆虫に影響を与える可能性は十分にあると思います。

また、水に溶けて浸透しやすいという性質から、河川や海、沼などに生息する生物にも影響を与える可能性はあります。

ただ、しろありの施工に関しては、「床下」に99%が使用され、かなり閉鎖された空間ですし、雨水などで流出する可能性も極めて低いです。

床下で散布した薬剤を、その家屋で生活されている方が吸う割合も非常に微量です。

なおかつ、農薬と比べ使用濃度も白蟻専用に低く規定され、安全性は守られております。

このような事実をしっかりお伝えした上で、微量で安全とは言われてもやはり心配だと思われる場合は

合成化学薬剤ではなく、天然鉱物を使用させて頂くことも可能です。

すでに現状、シロアリの被害にあわれて即効性のある施工が必要なお客様には、化学薬剤と天然鉱物をハイブリッド使用させて頂くことも可能です。

しっかり不都合な情報もお伝えした上で、最終的にはお客様に判断して頂くことが肝心ではないかと考えております。