• 兵庫県尼崎市の白蟻防除会社

薬剤穿孔注入が必要になる場所

玄関土間に床下の空間は無い

右側のカラーの図を「間取り図」といいます
となりの線だけの図を「基礎伏図 (きそふせず)」といいます
伏図を見て頂けると、玄関の壁の一部が床下から独立して建っています、そのような独立して建っている壁を「玄関袖壁(げんかんそでかべ)」といいます
通常玄関は「土間コンクリート」と言って、玄関土間にコンクリートを流し込んで床下をコンクリートと土砂で埋めている事が多いです。


その為、玄関袖壁の土台に対して床下から進入して薬剤を噴霧することができないので、床上から袖壁のタイル目地や幅木、あるいは壁面の石膏ボードにドリルで穴を開けて、細いノズルを使って内部に薬剤を注入していきます。

床下があっても進入できない区画もある


また、基礎伏図を見て頂くとわかるように、床下の基礎は、ほぼ間取り図の区切りとおなじように仕切られているのですが、各部屋に進入できるように「人通口(じんつうこう)」という出入口の穴が設けられています。


仕切られた空間に人通口が無い場合がありますので、人通口が無く、床下から薬剤散布ができない場合、その区画に対して床上から穿孔注入を行います。

玄関袖壁のタイル目地に4方ノズルで薬剤穿孔注入を行っている様子
玄関袖壁のタイル目地に4方ノズルで薬剤穿孔注入を行っている様子

穿孔が必要な説明をしない業者は素人

穿孔処理の説明が事前に出来ない、あるいは、必要箇所に穿孔しない業者は素人で信用できません。土台に薬剤散布できない箇所に白蟻が来たらどうするつもりでしょうか?

確かにお客様のお家にドリルで穴を開けるのでリスクを伴いますし、壁の中に薬剤を入れることで、薬剤による水染みや変色等トラブルが発生する場合もあります。

ですが、必要性を説明した上で、リスクを考慮しながら上手に避けて薬剤施工をするのがプロです。

穿孔処理の説明も無く、実施もしない業者がたくさんいるとお聞きします。同業者としてなげかわしいことです。

断熱工法の家は特に穿孔が必要

上記のような、床下の構造的に作業員が進入して薬剤散布できない箇所に穿孔して薬剤を注入する意味は解って頂けたと思いますが、最近の工法で増えているのが基礎断熱工法です。

基礎断熱工法とシロアリ被害も是非ご覧下さい。

断熱材によって目視できない木部があった場合は、その付近の土台にアクセスできる部分を探して穿孔薬剤注入する必要があります。木部が断熱材に覆われている場合は薬剤がきちんとかかっているかわからないわけですから、きちんと穿孔して薬剤を入れるべきなのです。

この事実に関しては説明しない業者が多いと思います。なぜなら、穿孔そのものがお客様の家に傷をつけることになる為リスクを伴いますし、お客様に理解して頂くのが非常に難しいからです。

しかし、穿孔せずに薬剤がしっかり散布できたかわからず、不安を残したまま帰るのか、万一の危険性を考え面倒ですがご理解を頂き自信を持って施工を終えるのかは、職人のプライドとしては大きな違いがあると考えます。当然ながら施工後の発生の可能性も変わってきます。

特に断熱工法の床下からシロアリ被害が発生した場合は、断熱を全て剥がさないと被害状況は把握できないので、相当困難な工事になります。