• 兵庫県尼崎市の白蟻防除会社

薬師寺東塔心柱の白蟻被害

引用元 奈良新聞

1300年前の姿残したまま – 「心柱」を修理/薬師寺東塔

本日とあるテレビ番組で薬師寺再建補修の特集をしており、気になったので色々と調べてみました。

寺社建築における心柱とは、いわゆる大黒柱とは違っていて、塔の中心部に心臓部として存在するものの、他の構造材とは接合されておらず、地震などの際に各階を束ねる背骨のようなもので、薬師寺東塔に限らず、様々な歴史的建造物の塔が倒壊せずに現存している理由の一つらしいです。

私が職業柄気になってしまったのは、建造物としての素晴らしさもさることながら、心柱の底部に巨大な白蟻被害があったことです。

心柱の直径は90cm、白蟻被害は直径60cm、高さ2.7mとのことでした。

実際は上の方はだんだん狭くなっているとは思うのですが、イメージ的にはこんな感じ↑でしょうか?大人一人は余裕で入れるくらいの被害ですね。壁の厚みも均等ではないでしょうが、打診したらわかるレベルでしょうか?

1300年前の建築物とのことですので、いったいそのうち何年間くらいでここまで食われたのかと、変なところに興味を持ってしまいました。

薬師寺東塔の構造としては、床下は無く、基壇という砂と粘土を突き固めた土台の上に礎石を置き、その上に柱が立っています。礎石に蟻道を作り心柱に進入したのだろうと想像します。

1300年の間何度も塔の補修作業は行われましたが、心柱を上げてみるまで被害がわからないとは、やはり白蟻被害はわかりにくいものです。